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ベニスの愛
2006 / 04 / 12 ( Wed )



第一巻Gaspard a Venise『ガスパールベニスへ行く』

 ブロンズ新社でもアマゾンの和書でも出て来ないということは、やはり邦訳未出? でも、子供に読ませたくないという理由ならLa jalousie de Gaspardの方が余程恐ろしい話である。どうして出ないのかな。

 因みにフランス語の発音では「ギャスパー ア ヴニーズ」となる筈だ。地名も国によって豹変するよ。リサガスの居るパリだって「ペァリス」だの「パリージ」だの変えられてしまうからおあいこ。日本人が漢字の国の固有名詞を日本語読みしていたのと同じさ。

 さて、ガスパール一家はヴァカンスでヴェネツィアに行く。朝から晩まで博物館めぐり、ガスパールはいい加減飽きてしまって、運河に停めてあった赤いカヌーに興味引かれ、ふらふらと乗り込んでしまう。家族なんて置き去りだ。
 速い! 楽しい!
 しかし運河の曲がり角でCATASTROPHE! 観光客の乗ったゴンドラと衝突、ガスパールの方は無事でそのまま乗り逃げ(笑)。細い運河から広いところへ。ここのパノラマが広大な気分にさせる見開きだ。

 日も暮れて来て上陸する。なんだか知らないとこに着いてしまって、流石のガスパールもちょっと心細くなった。教会に隠れていたんだけど、警察のサイレンでびっくりした。捕まっちゃうの?!

 これが最初に出た作品かどうかは知らない。でも、2006年現在仏版では第一巻ということになっている。リサは全く出て来ない。だから、ひょっとしたら本末転倒ながら、淋しい感じがする。やはりガスパールとリサは二人で物語になるのである(と勝手に決めつける)。芸が細かいことに、ガスパールしか出ない話の背表紙にはガスパール一人が立っているよ。

 ともあれ、赤・青・黄・緑のコントラストが気持ち良く、楽しい本である。
 自分としては物語結末が大団円になっているところ、懐の深さを感じた。叱りつけるより、むしろ良心への問いかけを促すのではなかろうか、などと思う。読み方によっては深い話。子供向けの絵本ではない。子供が読んでも、まあいいけどさ。

テーマ:児童文学・童話・絵本 - ジャンル:小説・文学

17 : 02 : 24 | 作品レヴュー | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
メゾン・リサガス
2006 / 04 / 12 ( Wed )

 続いてインテリア本。これは本当に目に楽しく、また読んで楽しい本である。台所で使う水切り籠des passoires(複数・女性名詞、以後pl、fと表記)は最近やっと日本にも入って来たが、フランスのはこういうプロヴァンス風のが普通だ。洒落ているね。

 中でも秀逸なのが「une balance」。リサが体重計の上でおっとっとな姿勢を取っているが、二重の意味が込められているのに気づいただろうか? 当然、秤のことをバランスと呼んでいる。重さを量る道具は、かつてはすべからく天秤だったからだ。そして、もう一つの意味はリサが平衡をとろうとしている行為。実際のフランス語では我々の使うバランスという言葉をエキリーブルequilibreと言う。しかし、類語であることには変わりない。
 このポーズがまたかわいいねー。激萌えー。そんなに体重の気になるお年頃でもなかろうに。

 「une couverture」掛け布、にも二重の意味がある。ガスパールが隠れて中で本を見ているよ。さてはえろ本?! カムフラージュ、という意味をかけている。

 最後の「un reveil」がしめくくりに相応しい。おやすみー。リサの寝ている閉じた目が、起きてる時の小悪魔ぶりを相殺して何でも許せてしまう。
13 : 49 : 39 | 作品レヴュー | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
のりもの???
2006 / 04 / 12 ( Wed )


 日本語版は持っていないのだが、アマゾンの一人目のレヴューを見ると、例によってどうも意訳があるようだ。是非仏版を手に入れてクダサイ。単語だけだからフランス語を全く勉強していなかったとしても大丈夫だ。ただ、残念ながら、と言うべきか、言葉シリーズに関しては仏版も手書き文字でない。ゲオルク父さん(かアンヌ母さんの可能性もあるけど)の味のある字を、フランスの子供が真似してはいかんということなんだろうか。

 それで、わたくしが思わず笑い出したのもやっぱり抱っこされている絵である。「des bras」=腕(複数)。抱っこされているのは妹のリラ。

 竹馬の乗り方が日本と逆だったりするのもへえーと思う。そもそも、あんなものがフランスにもあるんだね。
 エスカレーターもいいね。乗り方が違うけど(ぷっ)。そこはリサのおうち流ということで。
 リサとガスパールの絵は無かったけど「une liane」「une pigeon voyageur」「un nenuphar」も発想の勝利。
 「マジックショー」の時の衣裳つきガスパールが空を飛んでいる「un tapis volant」は外伝の絵を見ているようでとても嬉しい。

 仏版はキッズブックサービスに頼むのが多分一番安いと思うよ。
11 : 17 : 04 | 作品レヴュー | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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